人を育てる要素と人事制度との関連性について
2022/06/01
人を育てるとは?と考えると、2つの側面があるように思います。
一つは部下の能力を高めること、もう一つは部下のやる気を高めることです。
1.部下の能力を高めるためには
①求めている成果とその成果を出すための業務を明確化すること、そしてその業務を遂行する上での知識や技能を身につけさせることです。そのために、求める成果、業務、知識・技能をまずは明確にすることだと思います。
これが人事評価制度で表現されます。
②次に部下の成果の状況や業務の遂行度合いや知識・技能の習得度合いを、上司はいつも把握しておく必要があります。計画→組織化→指示→統制(見直し)のマネジメントサイクルをしっかり回すことが必要です。よく見かけるのは、段取りをして指示を出しそのまま投げっぱなし、という状態です。部下の成果や業務や知識の習得状況を統制(見直し)=フィードバックで部下にアドバイスする必要があります。
このステップがよく抜けてしまいます。これは、上司のマネジメント能力が必要です。
2.部下のやる気を高めるためには
①目標とその目標を達成するための手段を明確にすること
人は目標がハッキリしていて、その目標はどうやったら達成できるかがわかっているときにやる気になります。だから、このメカニズムを人事制度に採り入れます。これは、人事評価制度、昇進昇格制度、賃金制度などが関連します。
②もう一つは承認されることです
人は自分がやったことを褒められると、その行動をもっと増やそうとします。だからよい行動をした場合は褒める、期待する、感謝するなどの承認を与えます。やったことを叱られた場合は、その行動をなくそうとします。叱るも承認の大事な一つです。これは、人事評価制度の運用、そして上司のマネジメント能力に関連します。