中小企業のSDGsへの取り組み方① ~ポイントやメリット、事例をご紹介
2022/10/26
SDGs(エスディージーズ)とは、Sustainable Development Goalsの略称で、2015年に国連サミットで採択され、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」という理念に基づいたよりよい世界を目指す国際目標です。17の目標とそれを達成するための169のターゲットから構成されています。
地球温暖化、気候変動、海洋汚染などの環境問題や、貧困、食糧問題など世界的な課題への対応や貢献・・・と考えると、中小企業が敢えて取り組むメリットも必要性もないように一見思われますが、ここ数年、SDGsをビジネスチャンスにつなげようと、SDGsに取り組み始める中小企業も増えてきました。
そこで今回は、実際にSDGsに取り組んでいる企業の事例や、経営に活かすためのポイントなどをご紹介し、社会や環境のため、そして、自社が永続的に持続するためにも、中小企業がSDGsに取り組む必要性やメリットについて解説していきます。
<目次>
1.中小企業にとってのSDGsとは~活用のポイント~
2.中小企業がSDGs取り組みによるメリットとは
3.中小企業のSDGsへの取り組み方
4.失敗しないためのポイント
目標
1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられる まちづくりを
12.つくる責任 つかう責任
13.気候変動に 具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう
1.中小企業にとってのSDGsとは
SDGsの取り組みとは、世の中にある様々な社会課題…少子高齢化、ごみ問題、食糧自給率、後継者不足、空き家問題、ジェンダー問題、異常気象などに事業活動を通して解決を図ることなので、企業の多くはすでに何かしらの社会課題解決へ貢献する取り組みを行っているはずです。
特に中小企業や小規模事業者の経営者は、お客様と社会と自社とがそれぞれより良くなるという経営を意識していることも多く、気づかないうちにSDGsへの貢献を事業のなかで行っているものです。こう考えるとSDGsは身近なものですが、あとは、これを認識し、企業の発展のため経営に活用していけばよいのですが、なぜ企業はSDGsに取り組む必要があるのでしょうか。
SDGsの取り組みは「経営にプラスになる」からです。
①SDGsの対象である「社会課題解決」の市場規模は「1,200兆円」と言われています!
②SDGsは世界に通じる「共通言語」。自社の経営・事業を世に伝えやすくするものです!
③大企業や金融機関、投資家、消費者からの信用、支援の獲得につながりやすくなります!
④採用活動など人材確保に優位に働くとともに、社員の企業への愛着、業務への誇りを高めること等に寄与するものです!
⑤さらに、社員のSDGsへの意識・認識の高まりは「社会課題解決」に資するニュービジネスの創出や業務上の新たな改善等にもつながります!
SDGsの取り組みは、長期的には、経営の強化や事業の持続性につながり、結果として「会社の利益」や「ビジネスチャンス」が増え、企業価値が向上します。こう考えると、企業がSDGsに取り組む必要性がお分かりいただけると思います。
次回は中小企業がSDGs取り組みによるメリットをより具体的にお伝えします。